「これなら取れる!」小さな工夫で水分補給がもっと身近に
こんにちは、訪問看護ステーションひなたです。
今回は、ある利用者さんとのやりとりの中で生まれた、ちょっとした工夫についてご紹介します。
その利用者さんは、日頃から「体がだるくて座って物を取るのが大変」とお話されていました。特に水分補給のタイミングがずれてしまうこともあり、気になっていたところ……ふと「目の前に水分があると嬉しいんです」との一言が。
そこで、私たちはベッドの柵に小さな籠(かご)を取り付け、水分をすぐ手の届く場所に置けるようにしてみました。使ったのはすべて100円ショップで購入できるものばかり。軽くて通気性のある小さめのプラスチック籠と、固定用にはご自宅にあった「インシュロック」(結束バンド)を活用しました。
もし移動のご希望がある場合にも対応できるように、何度も使えるタイプの結束バンドにしておくと、場所の付け替えがしやすくて便利です。
実際に設置してみると、利用者さんも「これなら取れるね!」と喜んでくださいました。設置後すぐに、お水をご自身で取って飲まれる様子があり、私たちもほっと一安心。
大がかりな器具を使わずとも、ほんの少しの工夫で日常の負担が減り、「自分でできる」という喜びが生まれます。そうした日々の積み重ねが、その方らしい暮らしを支えることに繋がると、改めて感じました。
私たち訪問看護は、医療的なケアだけでなく、生活の中のちょっとした「困った」や「こうだったらいいのに」という声にも耳を傾け、できる限りのサポートを行っていきます。
これからも利用者さんが毎日を気持ちよく過ごせるよう、身近な工夫を一緒に考えながら寄り添ってまいります。どんな小さなことでも、お気軽にご相談くださいね。
