自分らしく排泄できる喜びを目指して ― 多職種で取り組む挑戦 ―

こんにちは、訪問看護ステーションひなたです。

現在、ご利用者さんの「できる限り自分の力で排泄ができるようになりたい」という大切な思いを受け止めながら、支援方法の検討を進めています。排泄はとてもプライベートでありながら、生活の質に大きく関わる大切な動作です。だからこそ、私たちはそのお気持ちを何よりも大切にしています。

今回のご利用者さんは、病気の影響で足に力が入りにくくなりました。しかし、日々の関わりの中でできることが少しずつ増えています。現在はスライディングボードを使用し、ベッドから車いすへの移乗が可能となりました。広い空間であれば、安全に移乗ができるまでになり、その姿に私たちも大きな喜びを感じています。

「できた」という体験は、ご本人にとって大きな自信につながります。そしてその自信が、次の一歩を踏み出す力になります。

一方で、ご自宅のトイレは空間が限られており、狭い場所での移乗や車いすの方向転換が可能かどうかが新たな課題となっています。トイレ動作は、立ち上がりや方向転換など複数の動作が必要になるため、安全性の確保がとても重要です。

そこで今回、ステーションの看護師やリハビリ職種だけでなく、福祉用具専門員や通所介護事業所のスタッフにもご協力いただきました。通所介護の場でトイレ内のスペースを想定し、スライディングボードが使用できるか、車いすでの方向転換が可能かなどを実際に試してみました。

実際にやってみると、廊下やトイレの空間に余裕がないことから、安全面や動作のしやすさなど、検討すべき点が多くあることが分かりました。ほんの数センチの違いが動作のしやすさに大きく影響することもあり、改めて住環境の大切さを実感しています。

現在は、福祉用具の工夫や配置の変更、場合によっては住宅改修の可能性も含めて、多方面から方法を模索しています。手すりの位置や便座の高さ、車いすの種類の見直しなど、ひとつひとつ丁寧に検討しています。

すぐに理想の形が実現できるとは限りません。しかし、「自宅で自分のやりたいことを、自分らしく続けたい」というご利用者さんの思いは、私たちにとって何よりの原動力です。

訪問看護は、医療的な支援だけでなく、その方らしい生活を支えることも大切な役割だと考えています。小さな変化や可能性を見逃さず、ご本人の持っている力を引き出せるよう、これからも多職種で力を合わせて支援を続けてまいります。

排泄動作の自立は簡単なことではありませんが、一歩ずつ積み重ねることで、きっと道は開けると信じています。

これからも、ご利用者さんとご家族が安心して前を向いて進んでいけるよう、私たちはそばで支えていきます。どんな小さなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

※画像はイメージイラストです。