消防本部研修「119番通報に関する研修会」に参加しました
こんにちは、訪問看護ステーションひなたの黒永です。
9月14日(土)、豊田市消防本部で開催された「119番通報に関する研修会」に参加してきました。日々の訪問看護業務において、緊急時の対応は避けて通れません。この研修では、119番通報の実際の流れや、私たちが現場でどのように連携できるかについて学ぶことができました。
まず、豊田市の令和5年度の119番通報の件数は、なんと30,189件にも及び、そのうち出動件数が21,722件とのことです。この膨大な数の通報に対し、通常稼働している救急車はわずか17台。そのすべての通報を、豊田消防署本部の指令室で迅速に処理していることに驚かされました。
実際に指令室を見学する機会がありましたが、まさにその場で通報が入り、指令が出されるまでの速さと正確さには感心しました。この効率的な対応が、地域の安心と安全を守っているのだと改めて実感しました。
通報の内訳を見てみると、急病や火事、一般的な傷病などがありますが、その中でも「急病」に関する通報が大半を占めているそうです。訪問看護の現場でも急病に遭遇することは少なくなく、その際に迅速な119番通報と的確な情報提供が、救急隊の到着後の対応に大きな影響を与えることを痛感しました。
特に重要なのは、私たちが通報した際、現場に到着する救急隊員さんは異なる方であることが多いため、リアルタイムでの患者の状態変化や既往歴、周囲の環境についても正確に報告する必要があるという点です。そのため、ひなたでは、救急隊に渡すための報告用紙を作成しました。これにより、救急隊が到着するまでの間に必要事項を記入し、ミスなく引き継げるように努めています。
また、研修では「LIVE119番」という動画による119番通報システムについても学びました。これは、通報者が指令室とビデオ通話を行い、現場の状況や患者の状態をリアルタイムで共有できるシステムです。これにより、救急車が到着するまでの間に、状況に応じた適切な指示や救命措置のアドバイスを受けることが可能です。特に、一般の方でも指令室からの助言を受けながらCPRや応急処置ができる点は、救命率を高めるための非常に有効な手段だと感じました。
このシステムはまだ広く認知されていないため、もっと多くの人に知ってもらい、緊急時に役立ててほしいと強く思います。訪問看護師としても、このようなシステムを活用し、迅速かつ適切な対応を行うことで、患者さんの命を守るサポートができるように心がけたいと思います。
今回の研修を通じて、救急搬送時に私たち訪問看護師が果たす役割の大切さを再認識しました。今後も、こうした知識を現場で生かし、利用者様とそのご家族が安心して暮らせるよう、引き続き努めてまいります。